IPの寿命とレアの価値——20年残るタイトル、1年で忘れられるタイトル

下がっていく相場グラフが表示されたスマートフォン

カードの価値は、そのIP(作品やシリーズ)がどれだけ長く続くかで決まります。遊戯王のレアが悲惨な理由、初期カードが今も安い理由、ヴァイスのタイトル選びまで。

この記事の要点

  • カードの価値はIPの寿命しだい。作品が忘れられれば、サイン以外はほぼ紙になる
  • 遊戯王の「レア」は、レアリティの種類が多すぎて一番下の扱い。再録も多い
  • 初期の遊戯王やマジックのように流通量が非常に多いカードは、古くても安いまま

IPには「寿命の差」がある

同じように見えるトレカでも、作品やシリーズ(IP)の寿命によって、カードの行く末はまったく違います。

長く続くIPブームで終わるIP
例何十年も続くシリーズ、続編やライブが続くアイドル作品など1クールのアニメで終わり、続編のない作品
ファン新しいファンが入れ替わりで生まれ続ける放送が終わると減る一方
カードの値段古いカードにも需要が残るサイン入り以外はほぼ値段がつかなくなる

ヴァイスシュヴァルツは版権タイトルのカードゲームなので、値段はゲームの強さよりも、作品とキャラクターの人気に強く左右されます。タイトルの寿命が、そのままカードの寿命になりやすいゲームです。

遊戯王の「レア」が悲惨な理由

  • レアリティの種類が多すぎる:ウルトラ、シークレット、レリーフなど上位のレアリティが何段階もあり、「レア」は光り物の中で一番下の扱いになっている
  • 再録が多い:強いカードは何度も再録され、旧版の需要が分散する
  • ゲームで使えないレアはただの紙:コレクションとしての需要も上位レアリティに集中する

ストレージで遊戯王のレアが1枚数十円で山になっているのは、こうした事情によるものです。

初期カードが今も安い理由

「古いカードほど価値が出る」とは限りません。初期の遊戯王やマジック:ザ・ギャザリングは、当時から世界的に大量に刷られていたため、多くのカードは今も安いままです。値段がつくのは、ごく一部の有名なカードや、状態が非常に良いものだけです。

値段が残りやすいのは、むしろ2000年代ごろに一部のファンだけが集めていた、流通量の少ないカードで、しかもそのIPが今も続いている場合です(価値は「文脈」でつく)。

ノーマルを20年寝かせても難しい

20年以上前のノーマルカードに値段がついている例は、当時は発行枚数が少なく、子どもが遊び倒して状態のよいものが残らなかった、という条件がそろっていたからです。今のカードは発行枚数の桁が違い、スリーブに入れて保管する人も多いので、同じことは起きにくいでしょう(ノーマルカードはどこへ行くのか)。

集めるタイトルの選び方

  • 自分が長く好きでいられる作品を選ぶ(値段が下がっても満足できる)
  • 続編・ゲーム・ライブなど、展開が続いているシリーズを選ぶ
  • 大量に刷られた定番タイトルより、ファン層が濃くて流通量が適度なタイトルを選ぶ